第一幕『盛宴』(2022年度作品)
心笑 第一幕『盛宴』
作品テーマ:花札
日本の伝統的な娯楽として楽しまれてきた花札。
賭博として禁じられていた時代の中、幕府の目を盗み人々は花札に夢中になり愉しい時間を共有した。
心笑の初の作品『盛宴』では、時代に流されず、本気で打ち込む時間を共有することで生まれる絆が、かけがえのない仲間へと導く様を描く。
心笑らしさと、「花札」が織りなすエンターテインメントに是非ご注目ください!
制作班長コメント
この作品では花札の世界観を異なる5つの演出で表現しました。
この作品でやりたい演出はまだまだ沢山あります。
いつまでも進化し続ける盛宴を楽しんでいただければと思います。
(心笑1期 『盛宴』制作班長 かとたい)
演舞ストーリー
- 第一部 -
ここでの花札は賭博。
幕府から賭博禁制の取り締まりを受けている中、その目を避け、密かに町人の間で 「天狗」 を目印に花札が行われていた。
あなたは天狗によって花札の世界に導かれる。
天狗商人(賭博師)に導かれ、
とうとう賭博が行われる会場の門の目の前まで来てしまう。 気持ちは高揚し早く扉を開けたい。
どんな世界が待っているのか。
あなたは抑えきれない気持ちを前に 遂にその扉を開ける。
- 第二部 -
扉を開けるとそこには、 数多の民衆が花札に熱狂していた。
役が揃って大喜びする者、 負けて声にならない叫びを上げる者、 負けても尚勝負を挑む者。
天狗商人(賭博師)が札を配り民衆が賭博を繰り広げる。
圧倒されると同時に気持ちの昂りが最高潮へ。
- 第三部 -
夜になり宴が始まる。
花札を続ける者もいれば 宵の桜や月を見てお酒を楽しむ者もいる。
先程まで白熱していた者同士も一杯交えれば最高の友。
札を捲れば桜が舞い、酒を注げば月が映らう。 なんて良い夜だ。
盛り上がりも終盤、大注目の一戦が始まる。
- 第四部 -
皆が注目する一戦が始まった。
一挙手一投足に緊張が伝わる。
『絶対に負けられない。』 必死に戦うが相手も手強く窮地に立たされる。
このままだと負けてしまう。 もう出す手はないのか。。。
- 第五部 -
負けてしまうと思われたその時、 一筋の勝機が見える。
チャンスはここしかない。こいこいを宣言。
見ていた民衆もいつの間にか拳を握り応援している。
会場が一体となる。 唾を飲み込み最後の札を捲る。
『こい!!!!!』
最後の札で「五光」が揃い 民衆のこれまでとは比べ物にならない盛り上がりと共に勝負に勝った。最高の気分だ。
目の前には華やかな札が揃っている。
こうして花札を通して人が繋がり、 一つの歴史が生まれた。